人材交流プログラム
概要
京都府看護協会内に設立された京都府看護職連携キャリア支援センターでは、京都府内の看護職のキャリア形成を支援する事業の一つとして、在籍型人材交流プログラムを実施しています。
このプログラムは、京都府全域にわたり、全ての医療・介護・福祉施設及び看護職養成機関等に在籍している看護職に対して、在籍による他施設等への出向の機会を提供することにより、施設間の人材交流及び看護職のキャリア形成を目指します。
看護職が在籍のまま京都府全域の看護の場で経験学習をすることにより、キャリア形成が促進され、さらに出向元および出向先施設の看護職の成長に良い効果をもたらします。
出向期間
3か月~1年程度(相談の上決定)
スケジュール
申請から出向まで最短で3ヶ月を見込む
| 随時 | 3ヶ月前 | 2ヶ月前 | 1ヶ月前 | 出向期間 | 出向終了 1ヶ月以内 |
1月頃 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 出向元 | 出向希望 | 出向先決定 出向先訪問 |
出向準備 書類作成 |
面談 / 月レポート | 報告会参加 | ||
| センター | 事前説明 ヒアリング 施設登録 |
マッチング 事業説明 |
訪問同行 | 準備支援 書類作成支援 |
必要時面談 | 研修報告書受取 | 報告会実施 |
| 出向先 | 出向受入希望 | 受入決定 訪問対応 |
受入準備 書類受取 |
必要時面談 | 報告会参加 |
対象者の要件
- 京都府看護協会会員であること
- 施設代表者の推薦があること
- 京都府内で看護職として常勤で勤務していること
- 日本看護協会の看護職賠償責任保険制度に加入していること、または加入すること
参加の流れ

施設
1.人材交流プログラムに興味のある施設は、まずは施設登録を行ってください。
2.出向希望施設は、申し込み用紙に必要事項を入力し、送信してください
出向受入希望施設は、申し込み用紙に必要事項を入力し、送信してください
3. 契約書等については、各施設の様式に則り作成し、施設間で取り交わしてください
(様式がない場合は、看護協会作成の様式を参考にして作成する)
出向者
- 出向が決定したら、人物調書、出向動機と目標、活動一覧、振込先口座記入用紙をセンターへ提出してください
- 出向中は、毎月リフレクションシートをセンターへ提出してください
- 出向後は、インタビューを行います。インタビュー終了後1か月以内に修了報告書をセンターへ提出してください
助成金
旅費に関すること(原則出向元あるいは出向先起点)
- 出向先施設訪問日の往復旅費
- 帰院日の旅費(1回/毎月×出向期間)
- 看護職連携キャリア支援センター長からの要請にかかる費用
滞在費に関すること(通勤が困難な場合)
- 転居にかかる費用
センターを通じて協会の指定業者に依頼 - 宿舎入居にかかる費用(水道、光熱費除く)
出向先よりセンターに請求 - 退去時のハウスクリーニング費用
出向先または請負業者よりセンターに請求
その他
出向に必要であると思われる経費でセンター長が認めるもの
人材交流の目的・プログラム例
1.実践能力を強化する
- 助産師としてハイリスク分娩の経験を増やし、分娩介助のスキルを向上したい
- NICUで勤務しているが別施設のNICUも経験し、自施設へスキルを持ち帰りたい
2.看護マネジメント力を強化する
- 管理者として他施設の管理機能を知り、管理実践力を向上したい
3.専門性の高い看護職の活用を推進する
- 専門看護師や認定看護師等として活躍フィールドを広げ、指導力やコンサルテーション力を強化したい
4.医療機能分化における施設間連携を強化する
- 訪問看護のケアの実際を学び、退院支援に生かしたい
- 回復期リハビリテーション病棟のケアの実際を学び、急性期からのケア継続ができるようになりたい
5.看護職の職業アイデンティティを醸成する
- 他領域の看護の実践を通して、看護とは何かを見つめなおしたい
6.看護教員の看護実践能力及び教育実践能力を強化する
- 臨床での看護技術や看護ケアの実際を学び、教育実践能力を強化したい
7. 実績
| 出向元医療機関 | 出向先医療機関 | 部署 | 職種 | 出向期間 | 継続・新規 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 京大病院 | 日本バプテスト病院 | 産科婦人科・小児科・内科 | 助産師 | 2024年4月~11月 | 継続(2023年9月~) | |
| 京大病院 | がくさい病院 | 回復期リハビリテーション病棟 | 看護師 | 2024年7月~12月 | 新規 | |
| 京大病院 | 京都田辺中央病院 | 一般病棟 | 看護師 | 2024年7月~12月 | 新規 | |
| 日本バプテスト病院 | 京大病院 | NICU | 看護師 | 2024年9月~11月 | 新規 | |
| がくさい病院 | 京大病院 | 脳神経外科 | 看護師 | 2024年10月~12月 | 新規 | |
| 学研都市病院 | 京大病院 | 呼吸器外科 | 看護師 | 2025年1月~3月 | 新規 | |
| 福知山市民病院 | 京大病院 | 呼吸器内科 | 看護師 | 2025年1月~12月 | 新規 | |
| 京大病院 | 日本バプテスト病院 | 産婦人科・内科・小児科 | 助産師 | 2025年3月~2025年10月 | 新規 | |
| 京都九条病院 | 京都回生病院 | 外来・訪問看護ステーション | 看護師 | 2025年11月、 2026年1月 | 新規 | |
| 京都回生病院 | 京都九条病院 | 外来・手術室 | 看護師 | 2025年11月、 2026年1月 | 新規 | |
2026年3月5日 更新
現在出向中
2025年度出向者
| 出向元医療機関 | 出向先医療機関 | 部署 | 職種 | 出向期間 | 継続・新規 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 学研都市病院 | 京大病院 | 循環器内科 | 看護師 |
2026年1月~3月 |
新規 | |
| 京大病院 | 市立福知山市民病院 |
産婦人科 |
助産師 |
2026年2月~2027年1月 |
新規 | |
| 京大病院 | 日本バプテスト病院 |
地域包括 緩和ケア |
看護師 |
2026年2月~7月 |
新規 | |
|
訪問看護リハビリステーションたもつ |
|
2026年8月~9月 |
||||
| 京大病院 |
三菱京都病院 |
産婦人科・小児科・乳腺外科 |
助産師 |
2026年3月~2027年2月 |
新規 |
2026年3月5日 更新
他施設研修案内
他施設における研修に参加することで施設間交流を図り、自施設に学びを持ち帰りませんか? センターでは他施設における研修を案内していきます。
他施設研修のご案内は登録施設の皆様にメールでご案内しております。
登録施設
現在の登録施設は42施設です。(2月13日現在)


※ 上記登録施設様には登録施設専用ページのパスワードを送付させていただいております。
2025年度 人材交流プログラム報告会
2025年度人材交流プログラム報告会が下記の要領で開催されました。
【日時】2026年1月16日(金)13:00~16:00
【会場】京都府看護協会研修センター
【方法】現地参加またはWeb参加(ハイブリッド)
【内容】第1部:特別講演
青山学院大学 経済学部教授 松尾 睦 先生
「経験から学び人を育てる」
第2部:人材交流プログラム出向者報告会
出向元:学研都市病院 ⇒ 出向先:京都大学医学部附属病院
【大学病院の看護・退院支援、管理マネジメントを学ぶために】
私は自院で勤務して8年目となり、様々な部署に異動してきましたが、他の病院での勤務は経験がないため、他の病院での看護等興味がありました。今回、人事交流のシステムがあることを教えてもらい、自部署の師長の後押しもあり、京都大学医学部附属病院への出向を決めさせてもらいました。自院では呼吸器の常勤の医師がいないため、この機会に学びたいと思い、呼吸器外科病棟を希望しました。
京都大学医学部附属病院では、急性期での呼吸器疾患の治療と看護、退院支援、2024年の10月から自病棟で副主任の立場のため管理マネジメントを学び、自病院に持ち帰りたいと思っています。
【3カ月学んだことを自部署へ活かせるために】
出向してからすぐは緊張や戸惑いもあり、なかなか積極性を出すことが出来ませんでしたが、師長さん始め、副師長さん、スタッフの皆さんがとても温かく、声をよく掛けてくれ、
相談がすぐに出来る環境で、安心して勤務することが出来ました。
研修や日々のスタッフの看護を見る上で心理的安全性がとても重要だということを学びました。今回学んだことを自施設の自病棟で活かせるよう今後も研鑽していきたいと思います。今回このような機会を頂き、本当にありがとうございました。
出向元:市立福知山市民病院 ⇒ 出向先:京都大学医学部附属病院
【新たな環境で広げる看護の視野】
新たな環境で、自身の看護観や価値観を見つめ直す機会にしたいと思います。また、多職種との連携や地域特性の違いを理解し、柔軟に対応できる力を養い、一つ一つの経験を丁寧に振り返りながら、専門性の向上に繋げていきたいと考えます。
出向を通して、高度かつ先進的な医療の場に身を置き、一から学び直し根拠をもって看護実践できる看護師に成長していきたいと考えます。
【エビデンスに基づいた看護、寄り添うことの重要性】
出向先での学びや実践を通して、看護の本質について改めて考える機会となりました。正しく病状を理解し、症状をアセスメントしながら、患者にとっての苦痛は何かを考え、苦痛緩和や患者に視点を置き寄り添いながら看護を行い、一緒に治療を進めていくことの大切さを学ぶことができました。
今後も正しい知識と理解、そして患者に寄り添った看護を行えるように日々学びを深めていきたいです。
出向元:京都大学医学部附属病院 ⇒ 出向先: 日本バプテスト病院
【より深く学び看護の幅を広げるために】
京大病院では、ハイリスクな妊娠分娩に携わることが多く、助産師・看護師として多くの学びを得ることができました。しかし、産後1か月健診を終えると、母児との関わりが終了してしまうことが多く、その後の経過をたどることが難しいと感じていました。また、当院で行っている助産師ケア外来を利用される産後1か月以上の母児との関わりの中で、自身の指導やケアが十分行えているかと考えるようになり、さらにしっかりと子供の発達・発育を理解した上で対応したいと思うようになりました。そして、私は産科以外の診療科の経験が殆どなかったため、小児科や婦人科、高齢患者への看護を通し、たくさんの学びと自身の看護の幅を広げたいと思いました。
【学びを他のスタッフに還元していきたい】
私は、今まで普通分娩は多く経験してきましたが、無痛分娩の介助は数えるほどしか経験がなかったため、当人材交流の経験を通して、硬膜外麻酔の介助や管理、分娩経過の観察や妊婦への声掛けなどを実際に学ぶことができました。また、重症身体障害児を育てる母との関わりを通し、児への接し方も学ぶことができました。その他にも、訪問看護の見学を行い、退院後の患者の生活や地域との繫がり、サービスの介入や利用方法、ケアマネージャーの役割についても学ぶことができました。日本バプテスト病院で多くの事を学ばせていただき、自身の看護の幅が広がったと思います。自施設のスタッフにもこれらの学びを還元し、さらによりよい看護が提供できるようにしたいと思います。
出向元:京都九条病院 ⇒ 出向先:京都回生病院
【管理者の実践能力をアップしていくために】
病棟と外来を経験し外来でどのような看護ケアを提供できるのか考えるようになった頃この出向の機会をいただきました。外来看護師は、患者さんやご家族が住み慣れた場所で安心して過ごすことができるように、ちょっとした変化に気づき、情報を把握する必要があります。在宅療養が必要な患者さんには情報共有、カンファレンスや多職種との連携をとり患者さんを医療と生活の両方から支援していくことが求められます。
今回の出向で、外来と訪問看護、訪問診療をもつハイブリッド機能を持った施設での在宅療養支援について実際を学ぶ、また自分自身管理者代行業務をしていく中で外来での管理者の役割・マネジメントについて学ぶ必要があると考え、このプログラムの参加を決めました。
【切れ目のない看護へ。2040年問題も見据えて】
出向の中で訪問診療時、緊急に医療機関での処置が求められる症例があり、外来や訪問看護、訪問診療をもったハイブリッド機能のある施設であれば、患者さんやご家族は安心して治療を受けることができるとういうことを目の当たりにしました。自施設でも患者さんが住み慣れた場所で暮らしていけるよう外来看護師が中心となり在宅療養を支える要として、地域医療を担っていきたいです。
そして今回の経験は、外来管理者として看護の質向上にむけての課題や自分の行動や思考を振り返ることができるよい機会となりました。このような機会をいただいたことに感謝しながら外来看護をブラッシュアップし自施設に還元していきたいです。
今回の出向は、下京・南地区の交流のある施設間の出向であり、2040年問題を見据えた人材活用につながる重要な役目になると考え、今回で終了するのではなく今後も交流を続けていきたいです。
出向元:京都回生病院 ⇒ 出向先:九条病院
【交流に向けての抱負】
人材交流プログラムを通じて、異なる施設・職場の看護師の方々と交流し、多様な看護観や専門性を学びたいと考えています。また、これまでの経験を活かしつつ、新たな環境で看護のスキルや知識を向上させ視野を広げたいです。
【出向後の経験からの学び】
この人材交流プログラムは“初心に戻る場”であると同時に、“次のステージに進むためのヒントを得る場”でもありました。 単なるスキル習得ではなく、視野の拡大・自己成長・組織改善など、下記のような多層的なメリットがあったと考えます。
1. 自施設では得られない“新しい視点”を吸収できる
2. 自分の看護を“アップデート”できる
3. 経験を活かして“比較・分析”ができる
4. 人脈が広がり、専門性の視野が広がる
5. 自分の強みを再確認できる
6. 管理職・教育担当としての視点が磨かれる
第1部は特別講演として、経験学習の第一人者として名高い、松尾睦(まつお まこと)先生に経験学習の基本と、育て上手の指導法をご講演いただきました。 大変学びの多い講演だったと好評をいただきました。
第2部は今年度人材流プログラムを終えられた看護職の方にお越しいただき、出向先での経験や学びをお聞かせいただきました。今年度は1ヵ月を2回という短期間の相互出向もありましたが、短期間でも学びの多い出向であることが伺われました。
報告会の後、修了証書授与および交流会を開催しました。 交流会では出向経験施設や出向に興味を持つ施設の方、また、出向者や出向を控えている方などが和やかに交流される姿が印象的でした。

【参加者】現地参加34 名、オンライン参加91名 合計125名
たくさんのご参加ありがとうございました。

